香港高速鉄道で広州まで行ってみた。切符の購入方法から乗車までの流れを紹介。

2018年9月、香港と中国南部の都市・広東省広州を結ぶ高速鉄道「広深港高速鉄道」が開通した。
 

日本人にはあまり馴染みのない広州だが、中国国内では「北上広深(北京・上海・広州・深セン)」と呼ばれ、四つある一線都市の一つとして大きな存在感を放っている。 

ワンピースで例えるなら、まさに中国版四皇の1つなのだ。
 

今回はその広州と香港を50分で結ぶ、新たに開通した高速鉄道を使って見たので、切符の買い方から乗車までの手続き、注意事項等をレポートしようと思う。
 

外国人である日本人には、わかりにくいローカルルールが満載なので、その辺も詳しく記載していく。

香港高速鉄道の路線図。出典:wikipedia

 

広深港高速鉄道の利用上の注意事項
・時間には余裕を持って。乗車時間の1時間半前には西九龍駅へ。
・「Arrival Card」は忘れずに記入。ペンは持参で。
・予約したチケットはいかなる区間でも、事前に西九龍駅で受け取らなければならないから注意。

どこから乗る?西九龍駅への行き方


香港高速鉄道が発着する駅は、新たに出来た西九龍駅となる。この駅は香港のどの地下鉄路線にも属さないので、最寄りの九龍駅か柯士甸駅(オースティン)から向かう。両駅とも目立つ案内版がそこら中にあるので、10分以内で迷わず西九龍駅に着くはずだ。

また佐敦駅(ジョーダン)からも歩いて10分ほどで行くことができる。

九龍駅や柯士甸駅はこのような看板が至る所に見られる

切符の購入方法。オンライン予約が便利

乗車券の購入は、下記のURLからのオンライン予約が便利だ。

https://www.highspeed.mtr.com.hk/en/main/index.html
※英語、中国語のみ。
※現地時間の午前6時から午後11時のみ購入可能
※スマートフォンからの購入は不可

事前に西九龍駅の窓口でも購入はできるが、多くの人が並んでいる。また乗車券購入用の自動販売機もあるが、外国人パスポートには対応しておらず、日本人は利用することができない。
 

注意したいのは、オンライン予約の場合、如何なる区間でも、必ず乗車券を西九龍駅で受け取らなければならないことだ。オンライン予約だけでは、高速鉄道に乗ることは出来ない。
 

自分はこのことを知らず、広州のホテルから、その日の広州から香港行きの乗車券を予約した。しかし、広州南駅では乗車券は受け取ることが出来ず、広州南駅で新たに乗車券を買い直さなければならなかった。
 

オンライン予約手順

1.高速鉄道のホームページにアクセス

高速鉄道のホームページ
※Macbookの場合、Safariには対応していないのでGoogle Chromeなどの別のアプリケーションを使用する必要がある。

2.必要事項を記入

1.往復乗車券か片道乗車券かを選択
2.出発駅と到着駅を選択
3.出発日を選択
4.出発時間帯を選択
5.電車とクラスを選択
6.人数を選択
7.表示されているコードを記入

3.名前とパスポート番号を記入

4.同意事項にチェック

1.同意事項にチェック。(内容は入力した個人情報の正確性とその情報が中国の法律に則って使用されることへの同意)
2.”verification”をチェック

5.入力した情報に誤りがないか確認

入力した情報に誤りがないか確認するアラートが出るので、問題いなければ”Continue”へ。

6.任意のパスワードの設定とメールアドレスを記入

1.乗車券引き換えのパスワードを設定
2.メールアドレスを記入 ※このアドレスに予約完了メールが送信される
3.香港の携帯番号があれば記入

7.契約条件に同意

8.クレジットカードの種類を選択、支払い

9.完了

予約が完了した旨が入力したメールアドレスに届く。
 

当日の乗車までの流れ

当日の注意事項
・時間には余裕を持って。乗車時間の1時間半前には西九龍駅へ。
・「Arrival Card」の記入用にペンは持参で。
・パスポートは忘れずに。
・中国国内で使えるSIMカードがあれば便利。

1.窓口にて予約した乗車券を受け取る

事前に予約した乗車券を受け取るために専用窓口へ。予約番号が記載されたメールとパスポートを見せれば、すぐに受け取ることができる。

当日券の窓口は混雑している

窓口で受け取った乗車券。
広州駅を出るときも必要になるため無くさないように。

切符購入用の自動券売機。
利用できるのは中国本土、香港、マカオの住民のみ。

2.「離港」ゲートへ

「離港」ゲート(いわゆる出国ゲート)に向かい荷物検査を行う。

「離港」ゲート入口の様子

3.香港・出境手続きへ

荷物検査が終わったら、下の階へ向かい香港の出境手続きを行う。

出境手続きはパスポートを見せれば簡単に終わる。

4.中国本土の入境手続きへ

香港の出境手続きが終わったら、中国本土の入境手続きに向かう。香港の領土内で中国の入国審査を実施するため、ここ西九龍駅には香港と中国本土の「国境」が存在するのだ。これには当初、「領土の侵略」として香港市民の反発も強かった。
 

そんな、「国境」を超えて、まずは「Arrival Card」に必要事項を記入。その後、指紋を機械で読み取り、窓口で入境手続きを行う。

駅の中に存在する香港と中国本土の境界線

指紋を読み取る機械

本土への入境用「Arrival Card」

 
ここで気をつけたいのが「Arrival Card」だ。入境手続きエリアの目立たない所に置いてあり、記入を忘れて入境手続きに望む外国人が大勢いる。
 

「Arrival Card」を忘れると、また一から列に並び直さなければならないので、時間を相当ロスすることになる。入境係員によっては紙を渡して、その場で書かせてくれる親切な人もいるが、そこは係員の個々の裁量なので注意が必要だ。
 

また記入のためのペンは、入境エリアに置かれてないことが多いので、持参しておく方が良い。

5.乗車する列車の搭乗ゲートへ

中国本土の入境手続きが終われば、あとは乗車するだけだ。電光掲示板にて乗車する列車が出発するゲートを確認できる。

列車の出発ゲートが記載された電光掲示板

列車の待合エリア

車内の様子

広州までの高速鉄道には二種類の車両がある。従来からある長途列車と今回の高速鉄道開通に合わせて、導入された新型車両「動感号(バイブラント・エクスプレス)」だ。どちらの車両になるかは高速鉄道ホームページのスケジュールで確認できる。
 

新型車両「動感号(バイブラント・エクスプレス)」は最高時速350キロメートルで、充電用のコンセントもついている。

新型車両「動感号」の外観

新型車両「動感号」の車内

座席の下にあるコンセント。
日本のAタイプのプラグも使える。

広州に着いたら

香港を出発して50分程で広州南駅に到着する。もしこの後、同じ列車で香港に戻る予定なのであれば、以下の2つの方法で乗車券を購入できる。

1.事前に高速鉄道のホームページから予約しておき、西九龍駅で受け取っておく。
2.広州南駅のチケットオフィスで購入する。
 

1の方法はすでに述べたように、広州に着く前に事前に、乗車券を西九龍駅で受け取っておく必要がある。

2の方法はどの時間帯も中国らしく、かなりの人が並んでおり、かつチケットオフィスの職員も英語が通じない場合が多い。
 

また香港で時間があれば、事前に中国本土で使用できるSIMカードを購入しておくと便利だ。香港のアキバと呼ばれる深水埗(シャムスイポー)などで安く購入できる。

香港で購入した香港と中国本土共用のSIMカード。
香港のキャリアとローミングするため、GoogleやFacebookにもアクセスできる。

大勢の人が行き交う広州南駅

最後に

新たに開通した高速鉄道は、中国屈指の商業都市・広州にわずか50分でアクセスでき、車両も綺麗で快適だった。
 

しかし、自分の指定席に勝手に知らない人が座っていたり、英語が通じる乗務員が少なかったりと、香港というより「中国」色が強い旅でもあった。
 

この香港高速鉄道は広東省と香港、マカオを巨大な経済圏とする「粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)」構想の重要な交通インフラとしても期待されている。
 

域内の人口は約6,900万人と中国の5%にすぎないが、GDPは12%を占め、今後、インフラ整備が進めば、益々の経済成長が見込めると予想される。
 

日本人が香港を旅行する場合、セットでマカオを訪れる人も多いが、これからは深センや広州も新たに選択肢の1つに加わって行くだろう。

広州タワー(広州塔)に登ってみた。行き方や料金は?

2018.10.27

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