アジア人差別はなぜ起こるのか?その理由とは?多い国は?


昨今、コロナウイルスの被害が広がるにつれて、ある事が世界中で顕在化し始めている。
 

それは、アジア人差別だ。
 

Googleで「コロナウイルス アジア人差別」と検索するとアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス等の欧米の国々だけでなく、トルコやペルー、チェニジアなどの欧米以外の地域も含めて、アジア人差別の事例が数多く報告されている。
 

まさに世界全域で、アジア人に対する偏見や暴力が多発しているのだ。
 

過去にもアジア人差別は、世界中で大きな話題になった。
 

2018年のドルチェ&ガッバーナのデザイナー、ステファーノガッバーナの中国侮辱事件
 

2017年にアメリカで起こったユナイテッド航空の「乗客引きずり降ろし」事件Airbnbの宿泊拒否事件
 

この様にアジア人に対する差別の例をあげれば、枚挙にいとまがない。
 

だが、今回のコロナウイルスの発端は中国だし、過去のアジア人差別も日本にルーツを持つ人たちではないので、こう思っている人も多いだろう。
 

日本人
自分は日本人だから大丈夫!
 

自分も日本の外に出る前は、そう思っていた。
 

「日本人は世界中から好かれ尊敬されている」「日本人は差別を受けることはない」と。
 

だが現実は大きく違った。
 

今回は、そんなおめでたい考えをもっていた自分が、世界に出て初めて気づいた、世界におけるアジア人の立場について語ろうと思う。

 

アジア人差別の当事者意識がない日本人達

数年前、会社を辞めてバックパッカーとして世界中を旅していた時、頻繁にこう言われることがあった。
 

※画像はイメージです
チャイナ・チャイナ!!
 

※画像はイメージです
チン・チョン・チャン!!
 

言葉だけ聞くと中国をバカにする様に聞こえるかもしれない。
 

しかし、実際、この言葉はアジア人を馬鹿にするものとして使われており、アジア以外の地域の様々な場所で聞くことができるのだ。
 

海外にあまり行ったことのない日本人が、この話を聞くと・・・
 

日本人
自分たちは中国人や韓国人とは違う
 

日本人
外見が似ているから、中国人と間違えただけじゃない?
 

どうしても日本人の頭の中には・・・
 

日本人
自分達、日本人は世界中から好かれている!
 

という根拠なき自信に溢れている人がとても多い。
 

だが実際、世界から見れば中国も日本も韓国も同じアジア人として認識されている。
 

日本人の中で、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーのスカンジナビアの国々の違いがわかる人がどれくらいいるだろうか?
 

日本人がこれらの国々を「北欧」と呼び、一括りにしているのと同じで、日本人がいくら「自分たちは中国人や韓国人とは違う」と思っていても、アジア人以外の人間から見たら、どの国の外見や振る舞い、文化も同じように見えてしまうのだ。
 

以前、中国人の同僚と英語で雑談をしていたら、ドイツ人の同僚が大真面目にこんなことを言ってきた経験がある。
 

ドイツ人の同僚
あれ、中国と日本って同じ言葉(言語)を使うんじゃないの?
 

「アジアの中でも日本は特別な存在」
 

「だから、日本人は差別の対象にならない」
 

残念ながら、そう思っているのは日本人だけなのだ。
 

世界中に存在するアジア人差別!多い国と地域は?


アメリカやヨーロッパの一部、オーストラリアなどのアジア人の移民や旅行者が多い場所におけるアジア差別は、日本にいてもニュースとして聞く機会が多い。
 

ヨーロッパでは植民地、アメリカは奴隷制度があり、白人が社会の頂点にいた歴史があったため、今でも白人の人達の中には、その様な意識持っている人がいるということだろう。
 

では、その他の地域はどうなのだろうか?
 

自分が世界を周った中で、アジア人に対する差別を感じた、または受けた場所は欧米以外ではどこか?
 

それは南米、アフリカ、中東、インド。
 

つまり、日本人と外見が違う人種がマジョリティな地域すべてが対象となる。
 

上記の赤線で囲った国々の人は日本人と外見が近く、見た目や肌の色で差別されることはなかった。多少の差はあれど、同じアジア人としての外見をしているからだ。
 

逆に赤線で囲った地域以外では、アジア人差別を多く経験することになる。
 

その中でも特に「ヨーロッパの白人から侵略や迫害をされた歴史を持つ国々」でのアジア人差別は顕著だった。
 

例えば、南米ではヨーロッパからの移民が多数を占めるブラジル、アルゼンチン、チリなどではアジア人差別を感じることは多くなかった。
 

しかし、ペルーやボリビアなどの国々、特に田舎の方では、街を歩いているだけで・・・
 

※画像はイメージです
チン・チョン・チャン!!
 

この様に、アジア人をバカにするような発言を浴びせられるのだ。
 

他にはアフリカやイラン、インドなど、やはりヨーロッパの国々にイジメられた過去がある国々にアジア人差別が日常的に存在する。
 

それは、まさに・・・
 

※画像はイメージです
自分たちは欧米の白人には敵わないけど、アジア人よりかはマシだよな!
 

と言いたげな態度なのだ。
 

アジア人差別はなぜ起こるのか?その理由とは?

アジア人を見るとこのようなポーズされることも多々あった。

 

以前、香港の友人とイランを旅をしていた時の出来事だ。
 

エスファハーンという街で観光がてら外を歩いていると、多くの地元の人々がすれ違いざまに・・・
 

※画像はイメージです
チャイナ・チャイナ!!
 

※画像はイメージです
チン・チョン・チャン!!
 

と言われ、薄ら笑いを浮かべ馬鹿にしてくる出来事があった。
 

冗談ではなく、本当に5秒に1回といったペースで、老若男女問わずアジア人を差別してくるのだ。
 

このイラン人のアジア人に対する差別は、バックパッカーの間では有名で、この事でイランを毛嫌いする日本人バックパッカーも少なくない。
 

しかし、一緒にいた香港の友人は冷静だった。
 

香港の友人
僕らをバカにしてくる人たちは、みんな、仕事がなく生活が苦しい。それに、この国は宗教的な制約や政治的な圧力も多く、人々は抑圧されているから、ストレスが溜まっているんだよ。
 

確かにこれらのアジア人差別をしてくる人間は、アジア人に直接恨みを持っている訳ではない。
 

貧困、差別、政治・宗教的制約等の日々の不満を他者にぶつけているだけなのだ。
 

自分より劣っていると思えるものを見つけて、自己肯定をしないと精神の安定が保てなくなってしまう。
 

その対象が他の人種と比べ、体が小さく自己主張をあまりしないアジア人ということだ。
 

それはイランなどの「ヨーロッパの白人から侵略や迫害をされた歴史を持つ国々」だけではない。
 

長らく欧米の人種の中で頂点に君臨してきた白人達。
 

しかし、表向き人種間での優劣はタブーとされる現代では、次々と彼らの既得権益が脅かされ、貧困層に陥る白人も少なくない。
 

白人は人種の中で一番イケてる!
 

欧米の白人には敵わないけど、アジア人よりかはマシだよな!
 

国や人種によってアジア人差別の動機づけは異なるものの、その根幹にあるものは同じ。
 

将来の不安、貧困、政治への不満。
 

コロナウイルスでアジア人差別が横行したのも、社会や将来の不安を他者にぶつけている結果と言えるだろう。
 

だからと言って、人種差別が許される訳ではない。
 

しかし、アジアの中で暮らしていれば気づかないだけで、残念ながらアジア人に対する差別や偏見は世界中に存在する。
 

日本人が思っているよりずっとアジア人、日本人というのは差別の対象になりやすく、見下されやすいのだ。
 

なお、最後にイランの名誉のために言っておくが、アジア人をバカにしてくるのは一部の人間で、多くの人々は本当にホスピタリティー溢れる人だ。
 

イラン人の友人も多くでき、彼らの家に泊まらせてもらったりと現在でも交流が続いている。日本人が思っているよりずっと治安も良いし、また訪れたい国の一つでもある。
 

アジア人差別から日本が学ぶべきもの


日本は世界的に見ても珍しい、一つ民族が国民の大多数を占める国だ。移民の数も世界的に見れば極端に少ない。
 

そのため、こういった人種差別に疎いところがある。
 

だが、今後日本も海外にルーツを持つ人々がどんどん増えていくだろう。
 

最近の日本のメディア等が盛り立てている「日本は世界中の国から好かれている」「日本は素晴らしい」といった日本礼賛的なものは、かなり危うく感じる。
 

自分たちは特別だという意識が人種差別を生み出すからだ。
 

それに加えて広がる格差や貧困。日々の生活に不満を持つ人も多くなってくるだろう。
 

そんな時に真っ先に攻撃されるのは、いつだってマイノリティな人々になる。
 

日本がこれらのアジア人差別から学ぶべきものはたくさんあるはずだ。
 

アジア人差別に対する日本人の今後の方向性について、中国のドルガバ事件から学べ

2019年1月31日

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