何故、ヤフコメは批判ばかりなのか?日本の格差が引き起こす誹謗中傷!


先日、ヤフーがYahoo!ニュースのコメント欄(通称:ヤフコメ)を記事単位で非表示にする、新たな誹謗中傷対策を発表した。
 

今回に始まったことではないが、以前からヤフコメは批判が多いことで有名だ。
 

それでは何故、ヤフコメは批判が多いのか?
 

その他のネット記事はどうなのか?
 

批判の背景や理由、その他のネット記事の様子を紐解いていくと、日本の格差と社会の分断が見て取れる。
 

そこで今回は、ヤフコメが批判ばかりである原因について、語っていこう。
 

 

何故、ヤフコメは批判ばかりなのか?

何故、ヤフコメは批判や誹謗中傷が多いのだろうか?
 

その理由は2つある。
 

以下、それぞれの理由を見ていこう。
 

ヤフコメに批判が多い理由1 匿名だから


一般的にも知られているが、ヤフコメに批判が多い理由の1つに、その匿名性がある。
 

ヤフコメに本名や顔出しをしている人は先ずいない。
 

本名や顔出しする必要がなければ、自分の言葉に責任を持つ必要がない。
 

自分の発言に責任を持たなくて良くなったとたん、世間体やメンツなどを気にする必要がなくなり、言いたい放題になるのだ。
 

我々が普段生活する中で、考えていること思っていることを100%言えるわけではない。
 

その言いたいことにブレーキをかけるのが、「相手との関係性」だ。
 

例えば、上司に対して
 

遅刻をするな!
 

とは言いづらいが、部下に対しては言える人は多いはずだ。
 

また、教師が生徒に対して、
 

愛してるよ~
 

と言ったら即アウトだ。
 

このように普段、我々は「相手との関係性」を鑑みて発言しているのに対して、ヤフコメ上は「相手との関係性」というバリアーがなくなってしまうのだ。
 

「相手との関係性」というバリアーが除外された方が、自由に発言しやすくなるという側面はあるものの、相手の立場や事情を考慮することが出来なくなる。
 

例えば、先日、アフリカから帰国した日本人が、コロナの新種変異株に感染したことがわかり、国内での初感染者となった。
 

これに対して、ヤフコメでは・・・
 

ヤフコメ住人
こういう人、本当に来ないでほしいわ!
 

ヤフコメ住人
機内に乘せる職員もだけど、感染が発覚した男性が一番頭にくる。!
 

ヤフコメ住人
なんでこの時期に帰国するのかな?
 

と誹謗中傷の嵐であった。
※コメントはすべて原文まま。
 

実際は、この日本人は外交官で、飛行機搭乗時は発熱はなかったとされる。
 

そもそも、コロナ状況下で帰国する人は、搭乗時にコロナ陰性の検査証明書を出さなければならないので、感染してしまったのはアンラッキーと言えるだろう。
 

また外交官という職業柄、日本に帰国しなければならないやむ得ない事情もあったと推測される。
 

コロナの新種変異株による当地の治安悪化等、考慮される理由はたくさんあるはずだ。
 

そんな「帰国せざるを得ない事情」があると容易に想像できるにも関わらず、ヤフコメの様な匿名での投稿というのは、「相手との関係性」が存在しない故に、相手の事情を考慮せず、想像力が欠如した発言をしてしまう。
 

鬼滅の刃4巻

 

一方的で不快なものを世の中から消そうという発想。
 

相手の事情を鑑みる想像力の欠如。
 

自らを正義だと認識した人たちほど、厄介な存在はない。
 

匿名でのあるが故の批判の例をもう1つ挙げてみよう。
 

以前にも触れたが、スペインのサッカークラブ、FCバルセロナ所属のフランス代表の選手が、日本人を侮辱したとしてニュースになった。
 

この事件は日本のみならず、アジア各国でも大きく取り上げられ、彼らのInstagramのアカウントでは非難の声に溢れる。
 

その中で目立ったのが、日本人によるサルやバナナの絵文字の書き込みだ。
 

書き込んだ日本人達は軽い気持ちでやったのだろうが、サルやバナナの絵文字は世界的には、立派な差別行為になる。
 

そして、実名登録が多く、匿名性が低いInstagramの中でも、そんな差別行為をする日本人のアカウントは、ほぼ100%、鍵垢(非公開アカウント)だったのだ。
 

Instagramの中でも鍵垢(非公開アカウント)の人は、攻撃性の高いコメントをするというデータも存在する。
 

匿名性が高いコミュニティーの中で、「相手との関係性」が存在しないと、ヒトはここまで想像力が欠如するという良い例だろう。
 

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2022年5月1日
 

ヤフコメに批判が多い理由2 無料だから


ヤフコメに批判や誹謗中傷が多い2つ目の理由。
 

それは、ヤフーニュースが「無料」であることだ。
 

自分は、「Newspicks」という有料のオンラインのニュースサイトを購読している。
 

「Newspicks」の購読者は経営者や企業幹部が中心で、ヤフーニュースのように記事に対して、コメントが出来る仕様になっている。
 

例えば、先日の秋篠宮家の長女・眞子さまの結婚について、ヤフコメでは誹謗中傷の嵐であったのに対して、「Newspicks」のコメント欄では結婚を祝福するコメントがほとんどであった。
 

同じオンラインのニュースサイトであるにも関わらず、この相反するコメント欄の違いはどうして起こるのだろうか?
 

その違いを引き起こすのが「購読料」だ。
 

ヤフーニュースは無料で誰でも閲覧・書き込み出来るのに対して、「Newspicks」は月額1,500円の購読料がかかる。
 

つまり、月額1,500円を支払える余裕のある層でなければ、「Newspicks」にはコメントが出来ないのだ。
 

購読料を払って質の高い情報を手に入れようとする人間。

とにかく無料で情報を手に入れようとする人間。
 

この両者の「金銭的な余裕」の違いが「心の余裕」の違いを生み、ヤフコメが批判ばかりな理由となっているのだ。
 

「金銭的な余裕」が「心の余裕」を生み出す例は、枚挙にいとまがない。
 

CA
飛行機でファーストクラスに乗る人は、穏やかな性格で謙虚
 

銀座のママ
一流の男は、細やかな気配りがある
 

ツイッタラー
Twitterも有料にすれば、炎上はなくなる
 

「金銭的な余裕」があるから「心の余裕」が出来る。「心の余裕」があるから「金銭的な余裕」が出来る。
 

「鶏が先か、卵が先か」の様に、どちらが先なのか因果関係には議論の余地は残るが、強い相関関係があるのは確かだろう。
 

「金銭的な余裕」と「心の余裕」。
 

この両者が欠けてるからこそ、ヤフコメは批判ばかりとなっているのだ。
 

ヤフコメの批判は、日本の貧しさの象徴


自分は以前、2年かけて世界50カ国を旅した経験があるが、「治安の悪い」と思った国は、必ずしも貧しい国ではなかった。
 

「治安の悪い国」は、格差が大きい国なのだ。
 

格差が治安の悪化やマナーの低下を引き起こす。
 

それでは、日本の格差はどのくらいなのだろうか?
 

その国の格差を表す指標に、ジニ係数というのがある。
 

各国のジニ係数(2019年)
※1に近いほど格差が激しい
南アフリカ 0.62
米国 0.40
英国 0.37
韓国 0.35
日本 0.33
イタリア 0.33
カナダ 0.30
フランス 0.29
ドイツ 0.29

日本は世界の中で、格差が特段大きい訳ではない。
 

95年時点の日本のジニ係数は、0.32なので、格差拡大したわけでもない。
 

しかしながら、日本の賃金上昇率やGDPの伸び率と言った数字を見ると、全く違った側面が見えてくる。
 

以下は、1997年を0とした主要国の賃金推移を表したグラフだ。
 

 

他の国が増加しているにも関わらず、日本のみが8%も減少している。
 

これは、その他の国々が経済が成長し、賃金も上昇する中で、日本は経済が成長せず、(相対的に)等しく貧しくなっていることを意味する。
 

度々、日本の政府やメディアが「格差是正」を叫んでいるが、日本は格差が拡大した訳ではなく、多くの人が貧しくなった故に、格差が強く意識されるようになったのだ。
 

例えば、iPhoneは新機種が出る度に、値上げをしている。
 

それと比例して、海外の多くの国では賃金が上昇しているので問題ないが、賃金が上がらない日本では、iPhoneが年々、高級品になってしまい、手が出ない人が続出している。
 

iPhoneだけでなく、これは多くの外国製品にも言えることだ。
 

昭和の高度経済成長時代は「一億総中流」と言われた日本だが、現在は「一億総貧困」の時代なのだ。
 

発展途上国の高級住宅街に住む人は、地元の人ではなく、海外の駐在員などが多数派として占めているが、日本の高級住宅街も同様に欧米の駐在員や中国の富裕層にどんどん占められていくだろう。
 

そうした格差を感じ、自分たちが貧しいことを認識し、「心の余裕」を失っていく日本人はこれから多くなっていくはずだ。
 

日本の深刻なデフレにも関わらず、ディズニーランドは定期的に入園料を値上げしている。
 

その理由は、マナーの悪い貧乏人には来て欲しくないからだ。
 

ディズニーランドが値上げをする度に、こんな憶測がネット界隈で巻き起こっている。
 

もちろん、ディズニーランドが正式に発表したわけではないが、このような富裕層のみを対象としたビジネスは、これからの日本で当たり前となっていくだろう。
 

もうすでにYahoo!ニュースは、貧困層をターゲットにしたビジネスなのかもしれない。
 


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