同じ国ではない!?香港と中国の違いを語ってみる

香港と聞くと「香港って中国の一部でしょ?」と思っている日本人も多いだろう。
 

香港は1997年にイギリスから返還され、一国二制度という立場を取っており、確かに、この「香港って中国の一部でしょ?」という考え方は歴史的、政治的に100パーセント間違っているとは言えないかもしれない。
 

しかし、行動様式や性格まで一緒くたにしたら、確実に香港人を怒らせてしまう。それくらい、香港と中国の間には文化や国民性、街の雰囲気などに大きな違いが存在するのだ。
 

今回は実際に香港で暮らしている自分が、日々の生活で感じる香港と中国の違いを10個紹介して見ようと思う。最後には、実際に、香港の友人達が中国をどう思っているかも触れておく。
 

今回は、あくまでも在住者として、日々の生活で感じる香港と中国の違いのため、両者の歴史的背景には触れない。

下記のブログが、歴史的背景から両者の違いをわかりやすく解説しているので、両者の歴史的背景を知りたい人にはオススメだ。
中国・台湾・香港の違いをサルでも分かるように解説

お金


中国:人民元
香港:香港ドル

香港の通貨は「香港ドル」。紙幣は民間の3銀行(香港上海銀行、スタンダード・チャータード銀行、中国銀行)が中央銀行に代わって発券している。
 

同じ100ドル紙幣でも発行銀行によってデザインが違い、1つの紙幣に3種類のデザインが存在する。スタンダード・チャータード銀行の紙幣は結構なレアアイテムだ。
 

新しいものが大好きな国民性の中国では、紙幣よりAlipay(アリペイ)やWeChatPayなどの電子マネーの支払いが主流だが、香港ではまだまだ紙幣で払う人も多い。
 

どちらかと言うと香港人の方が保守的と言えるかもしれない。

言語


中国:普通話
香港:広東語

香港の人が話す言語は「広東語」。香港と中国の広東省で使用される中国の一方言となる。方言と言っても普通話とは似ても似つかず別言語と言っていい。
 

例えば、中国語でありがとうは「謝謝(シェイシェイ)」だが、広東語で「唔該(ンゴーイ)」となる。
 

香港はイギリス領だったこともあり、英語はアジアの国の中でも通用度が高い。中国返還後(1997年)は学校で必修なのことや中国人観光客の増加によって普通語を話す人も増えてきた。
 

中国に返還前に教育を受けた人は普通語が苦手な場合もあるが、大卒であれば「広東語・普通語・英語」のトリリンガル基本だ。
 

それに加えて、もうプラス1で四カ国後を喋る香港人も珍しくない。

男女比


中国:男性の方が多い
香港:女性の方が多い

中国は一人っ子政策の影響で男性の方が圧倒的に多いが、香港は違う。
 

香港はインドネシアやフィリピンなどからメイドとして出稼ぎに来ている女性が多いのだが、その女性達を差し引いても女性の方が多いのだ。
 

香港の大学も男女比率が4:5と日本の大学とは正反対な状況だ。
 

女性の方が多いので、婚活パーティも日本のように女性の方が値段が安いというシステムが存在せず、圧倒的に男性不足で主催者も頭を悩ませているとか。。 

また出会い系アプリで詐欺に会うのは、日本では男性というイメージがあるが、香港では女性が被害者になるケースが多い。 

個人的な感想だが、香港やタイ、フィリピンなど男が少ない国の女性は束縛が激しい気がするのは気のせいだろうか。。。

チャットアプリ


中国:We Chat
香港:Whats Up

日本でチャットアプリと言えばLineだが、中国では「We Chat」、香港では「Whats Up」が主流だ。
 

または中国ではGoogle、Line、Facebook、Instagramなどが利用できないのに対して、香港ではそのような規制はない。 

日本と同じくFacebook、Instagramは人気だが、Twitterの利用者は少ない。

電車を待つ時


中国:好きな場所に立つ
香港:1列に並ぶ

中国人は並ばないことで有名だ。特に地方に行けば行くほど、その状態はひどい。
 

電車の切符を買うにも一つの窓口に人が殺到してしまうため、人が一人しか入れないように窓口の前に柵が設けられている。場所や時期によっては列の割り込みを取り締まるための治安部隊のような物々しい人たちが存在する駅もあるくらいだ。
 

一方、香港はきちんと列を作る。人気のレストランなどは行列を作って何時間でも待つ。行列が行列を呼ぶ文化は日本人と同じだ。
 

もちろん、駅でも整列乗車だ。香港の駅には黄色のジャンパーを着たアルバイトが、これでもかというくらい大勢いてて整列乗車を促している。
 

アルバイトで促されて整列する香港人と治安部隊に促されても整列しない中国人。
 

同じ中華系として一緒くたにされがちだが、性格はここまで違うのだ。

電車内


中国:うるさい
香港:静か

中国の電車内は、携帯電話で大声で話す人やいきなり演奏を始めて、チップをねだる人などなんでもありだ。
 

しかし、香港の電車内は至って静か。日本と違うのは車内での携帯電話での通話が禁止されていないので、携帯電話で話をしている人がたまにいるくらい。電車内の携帯電話での通話はOKだが、飲食は禁止されている。

エスカレーター


中国:急いでいる人のために片側を開けるという概念がない
香港:急いでいる人のために左側を開ける

エスカレーター乗る際、香港は大阪と同じく右立ちとなる。しかし、中国は左右のどちらかを空けることはしない。 

そのため、香港の朝の通勤ラッシュ時に中国人観光客が左側に立ち、急いでいる香港人の顰蹙(ひんしゅく)を買っている光景をよく見る。
 

大阪と香港はエスカレーターの立ち位置だけでなく気質も似ている。お金やお喋りが好きで、せっかちだが世話好きでもある。そのため、香港に住んでいる日本人に関西人が多い気がするのは、あながち気のせいではないかもしれない。


中国:広い
香港:狭すぎる

香港は世界一家賃が高い。6畳くらいの一部屋を借りるだけでも日本円で20万円近くする。これが毎年10パーセント近く上がっていき、過去10年で不動産は2倍以上となっている。

香港の不動産の値上がり推移。過去10年で2倍になっているのがわかる。

引用:Midland Realty

香港人の家賃の収入に占める割合は5割を占め、高額な家賃を払えず、24時間営業のマクドナルで一夜を過ごす「マクドナルド難民(McRefugees)」も社会問題化している。 

香港の住宅の異常なまでの高値の原因は3つある。

香港の家賃が世界一高い3つの理由
・その1 狭い土地:香港の土地は山岳地帯が多く、住居に適した場所が国土の7パーセント程しかない
・その2 住宅不足:住宅に適した土地開発が進まず、人口増加に住宅配給量が追いついていない
・その3 中国からの投資マネー:お金持ちの中国人が政府からの監視から逃れるため、資産を中国国内から香港に逃す目的で香港の不動産を買い漁っている

香港政府もこれらの住宅環境の問題を最重要課題と考えているが、解決策は見出せていない状況だ。
 

ちなみにマクドナルドは香港では「マッドンノ」、中国では「マイ ダンラオ」「マイ ダンダン」。
 

中国語では「マイ ダンダン」の方が可愛い響きがあるらしく、女の子は好んでこっちを使うと台湾人の友達が言っていた。本当かどうかは知らんけど。。。

カップル


中国:人前でイチャイチャ
香港:人前でさらにイチャイチャ

中国に限らず、韓国や台湾も公共の場でカップルがイチャイチャするのは珍しくないが、香港人カップルはさらにその上をいく。電車内や公園やカフェ、香港の至る所でくっついている光景を目にする。
 

実はこれには理由がある。
 

香港は世界一家賃が高いため、家を買うのが困難なカップル、夫婦がとても多い。
 

20代の夫婦の半分以上が親と同居していると言われている。
 

そのため、夫婦やカップルが2人っきりになれる場所がないのだ。
 

実は香港だけでなくシンガポールや台湾も同様な理由で、公共の場でイチャイチャするカップルが多い。
 

日本人から見れば、目のやり場に困るが、日本人が公共の場でイチャイチャしないのは、家賃が安く夫婦やカップルが2人っきりになれる場所があるからかも知れない。

日本は物価の安い国。気づいていないのは日本人だけ。

2018.01.01

女の子


中国:気が強い
香港:さらに気が強い
日本と比べると中国の女性は気が強いと言われるが、香港の女性はさらにその上をいく。
 

シンガポール人女性と並んで、アジア最恐と恐れられているのだ。
 

香港もシンガポールも欧米式の教育のため、他のアジアの国々に比べて、自己主張が強い。
 

加えて、香港人女性の場合、広東語はまくし立てる様な早口な言語のため、より一層気が強く見える。
 

容姿の方も基本、化粧はしないことが多い。街を歩いているとすっぴん+メガネ率が異様に高い。すっぴんで外を歩くことをしない日本人女性や韓国人女性とは正反対だ。
 

見かけよりも機能性重視。服もスニーカー率が高く、ヒールを履く人は中々見かけない。日本人から見ると「その服にスニーカー!?」と思う場面も多々ある。

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2018.06.27

最後に

香港人は自分たちの文化に誇りを持っている。アジアの金融センターを担ってきたというプライドもある。イギリスの植民地だった影響もあって、彼らが持つ文化や性格、行動様式は中国のそれとは大きく違う。
 

そのため、中国本土と同じ扱いをされることを嫌う人も多い。その嫌悪感は、同じ一緒くたにされやすい台湾の人々より強いと感じる。
 

実際、自分の周りにも「中国と一緒にされたくない」と語る友人は大勢いる。特に若い人はマナーの面(列に並ばない、公共の場で大声で叫ぶ等)で、同じに見られるのを嫌う。
 

一方で中国の友人は「香港・台湾は中国の一部」と思っている人も大勢いて、自分の様な間に挟まれる第三者の立場だと複雑な気分だ。

そんな両者の思いを頭に入れて香港を観光してみると面白いかも知れない。

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